ちょっとしたエピソード

空色の王国【最終話】

第一話
第二話
第三話
第四話
第五話(18禁)




【健一】「ほら、もうすぐ着くよ。遥香、おーい」

【遥香】「・・・・・・」

【健一】「起きない件」

【遥香】「・・・・・・」

【健一】「今なら・・・寝込みイタズラを・・・」

【遥香】「・・・したら健一の親にあのブログ晒すから」

【健一】「あっ、てんめぇ、タヌキ寝入りしてたな!」

【遥香】「いや、ただ目つぶってただけだし・・・そんなこと言われましてもねぇ・・・」

【健一】「そういうのズルい・・・起きてるなら反応してくれないと悲しくなる。ひんひん;;」

【遥香】「だって、朝から健一のテンションに付き合うの疲れるんだもん。」

【健一】「ひどい事言う・・・」

【遥香】「ちなみに信号待ち中に自転車の女子高生のスカート覗いてたところから起きてたよ?ロリコン。小児性愛者」

【健一】「ロリコンちゃうわっ!」

【遥香】「えっ?うそっ?」

【健一】「ウソじゃねーよ!何意外そうな顔してんだ。ていうか何度もロリコンじゃないって言ってるだろうが」

【遥香】「どう見てもロリコンだと思うけどなー。あとごめん、この前『彼氏がロリコンだった・・・死にたい』スレ立てちゃった(テヘペロ)」

【健一】「ひっでぇ、ただストライクゾーン広いだけなのに犯罪者予備軍呼ばわりかい・・・」

【遥香】「そういう日もある」

【健一】「ない!」

【遥香】「捕まらない程度に頑張れロリコン戦士」


ご覧のとおり2年前はあれほど可愛気があったウチのお姫様は、すっかり変わり果てた姿に・・・。
いや、相変わらず顔は可愛いんだけどさ、


【健一】「お客様、到着しましたよ」

【遥香】「ありがとうございました。おいくらですか?」

【健一】「10万円」

【遥香】「ねーよ」

【健一】「ないなら体で払ってもらおうかブヒヒヒィwwwあがぁいてぇっ!」


足踏むな


【遥香】「ほら、バカなことやってないで早く行こ」

【健一】「はい、気をつけて行きます」

【遥香】「はいじゃないが」


今日は9月3日、午前10時を回ったところ。
北海道最東端の地、納沙布岬。
2年前の今日は僕らが付き合い始めた日だ。

さすがに当時の出会いの場所から忠実に再現しながら北海道を回るなどとクサいことはできなかったので、結局前回来られなかった場所に来ている。
こんな言い方もなんだが、あんな出会いからよくここまでやってこられたと思うよ。


【遥香】「すごい!海!ここが日本で一番東?」

【健一】「一般人が行ける範囲では。厳密な最東端は南鳥島だけど、こっちは一般人では行けないところだから」

【遥香】「へえ、じゃあ今、わたしたちは日本で一番東にいる一般人ということなのかな?」

【健一】「まぁおそらくは。北方領土問題が解決したら、もっと東に行けるようになるかもしれないけどね」

【遥香】「あれ、あっちからもっと下におりられるかも?ねぇ、行ってみようよ」

【健一】「へいへい」


僕は今からとある「試験」に挑む。
いや、厳密に言えばむしろ「合格発表」だろうか。
いずれにせよ運命の日、決戦の日。


【健一】「試験なんて大学生の時以来だ・・・」

【遥香】「は?健一なにか試験受けるの?」


あ、口に出ていた。


【健一】「え、うーん、まぁそう。試験。この世で一番気分屋の。」

【遥香】「ふーん?」

【健一】「それより足元気をつけて」


遥香に手を引っ張られて、岩場をおりてきた。


【遥香】「すごい!全部海」

【健一】「ぶぶーハズレ。半分は空」

【遥香】「あ、確かにそうか。雲一つないね、空」

【健一】「うん」

【遥香】「空と海って、どっちの方が『青い』のかな」

【健一】「何それ、エロゲのセリフみたいでロマンティック」

【遥香】「むぅ。そんなんじゃないのに」

【健一】「でもあれだよね、海は空の色を反射して青く見えるんだって昔聞いたことがある」

【遥香】「水は透明なのに、あの水平線で空と海が交わってる場所見ると、海の方が濃く見えるのはなんで?」


また難しいことを聞くなぁ。
これと同じようなやり取り、何かの本で読んだような気がするけど思い出せない。
あとでググるか。


【遥香】「ねぇ健一」

【健一】「ナニ?(ティンコ握りしめながら)」

【遥香】「そういうの、もういいから」

【健一】「ごめんごめん、ちゃんと聞くから」

【遥香】「はぁ・・・。今日は、何の日かわかるよね?」

【健一】「あぁもちろんわかるよ。ドラえもんの誕生日!」

【遥香】「・・・島流しにされたい?」

【健一】「はいごめんなさい。2周年記念日」

【遥香】「正解。やったね!」


そうこの笑顔だ。この笑顔が大好きなんだ。
いけ健一!この勢いのままいってしまえ!


【健一】「遥香」

【遥香】「ん?」


風になびく髪をおさえながら振り向く。
さぁ、試験開始だ。


【健一】「これ、プレゼント」

【遥香】「えっ?何こんな突然柄にもないこと・・・」

【健一】「濡れる?」

【遥香】「濡れない」

【健一】「じゃあ開けてみて」

【遥香】「うん・・・。わぁ、すごい!ダイヤモンドの指輪!?」

【健一】「そう」

【遥香】「こんなの・・・、どーしたの・・・、安月給のくせに・・・」

【健一】「いや、そういう現実的な話は置いておいてさ・・・」

【遥香】「・・・うん」

【健一】「ダイヤモンドに込められた意味は『永遠の愛』」


やばい、自分で言っててプークスクス状態だ!
早く続きを言わないと!




【健一】「結婚しよう、遥香」




一層強い風が二人の間を通り抜けた。
遥香の表情は全く変わることなく、優しい微笑みのまま僕を見つめている。




【遥香】「合格」




【健一】「・・・へ?」




【遥香】「試験なんでしょ?だから、合格」

【健一】「結婚だよ?僕とだよ?」

【遥香】「だから今それ自分で言ってたじゃん」

【健一】「いいの?マジで?」

【遥香】「いいの。マジで。よく頑張って言ったね。お姉さん嬉しいよ!90点!」


背中をパンと叩かれる。残りの10点はなんなんだろう?
ちょっと気になる。


【健一】「なんだその反応!めっちゃ緊張してたのに!」

【遥香】「やー、面白いものを見させてもらったよホントにw」

【健一】「お前ももっと緊張しろよここは!僕がバカみたいだ・・・」

【遥香】「最初から、わかってたから」

【健一】「?」


【遥香】「ここにくる前からなんとなく予想してて、指輪もらったときに確信した。なんて返事しようかずっと考えてた」

【健一】「そう言われると一層恥ずかしいな・・・行動がお見通しだったわけか、ははは・・・」

【遥香】「だね」


あんなに余裕の表情をしていた遥香だったが、よく見ると手をモジモジとさせていた。
やっぱりこいつも緊張してたのか。


【健一】「なんだかんだで緊張してたでしょ?」

【遥香】「ちょっとだけ。でも一番恥ずかしいのはやっぱり健一だよね。『永遠の愛(キリリィ)』とか言ったときは頭どうかしちゃったんじゃないかと思ったよキャハハハ」

【健一】「ムードもクソもあったもんじゃないな。これだったら山手線の中ででも言えばよかった・・・はぁ。」

【遥香】「・・・・・・ボソ」

【健一】「・・・ん?何か言った?」

【遥香】「・・・ありがと」


笑顔を向ける遥香の目元から一粒の雫が落ちた。





そこはまるで異国の地へ来たみたいに。
目の前にはどこまでも青い世界が広がっている。

潮風の香りが鼻をくすぐる。
ふわふわした暖かい風をあびながら、かすかに聞こえる波の音に耳をすませた。

そっと遥香を抱き寄せ、僕は目を閉じる。
風が二人の間を通りぬけると、やさしい香りがした。


【健一】「永遠によろしく」
【遥香】「こちらこそ」


長い口づけを交わす。
洪水のように溢れてくる遥香への想いを胸に抱きながら。



10秒・・・、



20秒・・・、



30秒。



目を開く。



僕らが舞い降りた世界は、空よりも、海よりも鮮やかに輝く空色の王国だった。



FIN




















【俺】「はぁ、とんだ駄作ゲーだったわぁ。ヒナギクで珍種して寝よ」

終わり


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Comment
4様は文才あるなぁ。

もう健一くんは私の中で爽やかなイケメンで二次元化されたよ!!
キュンとした!!><

ラブホでプロポーズしたうちの旦那とは大違い(ボソッ

私も空が青いのは海の色が反射してるからなんでしょ?って旦那に言ったら「違うよ、色んな色の光が地球に届いているけど、青色が一番反射しやすいからそれが見えてるだけだし」とシラッと言われました…

乙女心がわかってないorz


4様って現実主義者に見えて意外と脳内お花畑だったりする?w
とてもキモヲタが考えたようなシチュエーションじゃないのがすごいw

>>ユカリンさん
むしろ自分の文才のなさに失望してるところなんですが・・・w

健一くんのモデルは僕なので、イケメンではないですね!ざんねんw
僕も乙女心はまったく理解できませんが、少なくともラブホでプロポーズはしないと思いますw

>>名無しさん
なにーー俺はメルヘンだったのかーー!!

でもこれをキモヲタが書いてると思うと萌えるだろ?いや萎えるかw

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プロフィール

4様ゲッター ◆B747SPoZAM

Author:4様ゲッター ◆B747SPoZAM
元・大学生活板コテハン
【性別】
男の子
【職業】
社畜
【出身地・居住地】
東京都
【趣味】
鉄道,野球観戦,アニメ,ゲーム,漫画,2ch等
【特技】
人を怒らせること,キモがらせること,嫌われること
【好きな声優(表)】
後藤邑子,新谷良子,緑川光
【好きな声優(裏)】
北都南,まきいづみ,あじ秋刀魚
【好きな絵師】
樋上いたる,ほんたにかなえ,七尾奈留,カントク,杉菜水姫,狗神煌
【好きなライター】
麻枝准,奈須きのこ,すかぢ,王雀孫
【好きな歌手】
BUMP OF CHICKEN,倉木麻衣,Mr.Childlen,Lia,Rita,霜月はるか

・複合型のヲタ
・キモブサ
・空気読まない
・千葉ロッテマリーンズファン
メガネ巨乳撲滅委員会会員
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・古河渚は俺の嫁
俺の嫁

洋ゲーやってます。
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